仕事を効率化するヒント

仕事の効率化のヒントと役に立ったビジネス書など

問題はなにか

 

 

■問題はなにか



 「今の問題は何だと思う?」

あなたは、突然こう聞かれて、なにか言えるでしょうか?

例えば、上司に何かの結果を報告した時に、

 「報告はわかった。それでその問題点はなにか」

と聞かれて、3〜10秒で答えられる部下というのは、大体の場合放っておいても、結構な品質の仕事をすると考えて概ね間違いありません。
ただし、「問題ありません」と言う答えは、期待する答えではありません。

これは時々私が部下を試す方法だったりします。

しょっちゅうはやりません。やると部下にはかなりプレッシャーでしょうから。

よくビジネス書でも「問題点がみえるようになれば、それは解決までの道のりの8合目」みたいな書き方してある本もありますね。
まぁ、それからが大変なんですけどね。

■問題点をみえるようにする


ただし、問題点が何かを端的な言葉で表現できない時には、それは見えるようにはなっていません。
一度考えてみてください。

たとえば、「あなたの今の問題は何ですか?」で3秒〜10秒で言えますか?

これができれば問題点をかなりしっかり把握出来ていると思います。

問題点を見つける方法というのは、実はあまり効果的な方法を知りません。
いろいろなビジネス書を読みあさったつもりですが、自分にしっくり来る方法というのが書いてあった本がないです。
まだ探しようが悪いだけだとは思いますが。

自分なりに考えた方法ですが、やっぱり行き着いたのは「カン」です。

つまり、よく言われる「問題点とは理想像と現時点のギャップ」ということで、「理想像」が人によって違うので、その理想像を作るところは、ある一定の演繹的方法が作りにくいのではないかと思います。だから、どのような状態を理想とするのかや、その仕事をやっていて、どこに理想を置くのかによって、問題点は変わってきます。
例えば、毎日仕事をしていて、「ひとつひとつの仕事を丁寧にやる」というのが理想の人は、「丁寧にやっている時間がない」というのが問題になるでしょうし、「効率よく多くの業務をこなす」というのが理想の人は、「とっとと仕事を片付ける技術が足らない」が問題点になるでしょう。

理想的な状態とはなにかを考える事自体が、どうしても「技術的な方法」として書くのが難しいのではないかと最近は思ったりしてます。

じゃぁ、まったく出来ないのかというと、そうでもないですね。皆さん、何らかの方法で理想的な状態というのは考えていて、それが単に明確になっていないだけな気がします。ゴールが明確でなければ、そのギャップである問題点は明確になりようがないですね。

要するに、問題点が何かを捉えられるかどうかというのは、

 理想的な状態が捉えられるか

という出発点が必要なのではないかと。

それが出来てしまえば、過去の記事でも書いたように、問題点の分析方法は(それこそ)いくらでもあります。

 

 

ベンチマーク


先日、こんな本を読んでました。

 
 経営戦略全史 (ディスカヴァー・レボリューションズ)

 

経営戦略全史

経営戦略全史
著者:三谷 宏治
価格:2,940円(税込、送料込)
楽天ブックスで詳細を見る



過去の「経営戦略」の歴史を、人を中心軸において振りかえった、結構な厚みの本です。

その中にこんな一節があります。

★――――――――――――――――――――――――――
                   経営戦略全史 P143
ポー夕ーは「ポジショニング」を重視しました。経営戦略の目的は企業が収益を上げることにあり、そのためには「儲けられる市場」を選んで、かつ競合に対して「儲かる位置取り」をしていないと、どんなに努力してもムダだと。この2 つが、ポジショニングです。実は5力分析は、ビジネスの対象が「儲けられる市場」かどうかを判断するため(だけ) のものでした。PLC戦略のように、市場の将来や顧客の変遷を教えてくれるわけでも、経験曲線のように競合のコストを推定してくれる。
――――――――――――――――――――――――――★



「5力分析」とは聞き慣れない言葉かもしれませんが、「ファイブフォース」という言葉は聞いたことがある方も多いかも。
つまり、自分の会社の経営戦略を考えるときに、

  新規参入業者
  競合
  代替品
  買い手
  供給者

の5つの力で現場を分析して、それで自分の強みが生かせる戦略を取りましょう、という方法です。

それでふと思いつきました。

  自分の理想的な状態は、ゼロから作られるのではなく、こういった5つの条件(上記ではフォースと表現されてます)によって形成される

のではないかと。
すなわち、

  新規参入業者 ― 後輩の成長
  競合     ― 同僚との力関係、アウトソーシング
  代替品    ― 別の仕事のやり方
  買い手    ― 仕事を出してくれる人の現在の状況
  供給者    ― 仕事の結果を出すために必要な人や環境

こういったものをひとつづつ分けて、そこから、

 どういった機会があるか
 どういった脅威があるか
 自分にどういう力(強み)があるか
 自分にどういう弱みがあるか
   ※いわゆるSWOT分析ですね

と言うのを考えると、実際に

 どういった問題があるか

が見えてきます。

■ノートに書き出す


いちどこれをひとつづつ、自分の置かれた状況(外部要因)、内発要因を書き出してみると、自分のもつ問題点が整理できるかもしれません。

もともと5力分析のフレームワークは、経営戦略の一環なので「イチ従業員」の自分には関係ないと思い勝ちなのですが、案外そうでもなかったりして。

ただ、考えるべきポイントが多くなるので、頭のなかでは整理できません。
これを書き出さないとダメです。

ノートに書きだしてみましょう。
最初は、とにかく思いつくことを、速射マインドマップを使って書き出します。
それから次はそれを見ながら、それらがどのような関係を持っているのかを、今度は丸と線でつなげて、関係性を整理します。さらに、SWOT分析のように、2軸の表に書き入れてみると、自分の課題が見えてきたりしますよ。

何ページもノートに書きだすので、ちょっとしたまとまった時間がないと出来ません。
私は、大体この時期にやります。お正月に今年の目標を考えるという人も多いかもしれませんが、私の場合は、「切れ目のいいところでやろうとするのは、オリジナリティがない」と天邪鬼に思っているので、大体この時期が多いですね

 参考  1年の計は元旦にない

 

■同じテーマの記事

容量無制限で自炊本をクラウドに置く方法:自炊にはJPEG画像が最強なのかも

自炊した書籍を PDF にしてタブレットで読書、というのが自炊読書の定番のようなのですが、実はちょっと問題があったりします。大量の本を持ったときに、保存しておくところがない…と。もちろんハードディスクも大した値段ではなく、3TB で1万円ほどなので買えばいいだけなのですが、ローカルにあると「読みたい」と思ったときには自宅で準備しないと読めません。出先で「あ、あの本撮ったよな…」と思い出しても自宅に帰るわけにも行かず、「帰ってから読もう」になって、帰った頃にはもうすでに..

振り返りツールKPT

「振り返り」が重要なことは言わずもがなですが、悪かった点を考えたり、そのために何時間も時間をかけたりすることは本末転倒だと考えます。「なぜそんなことをしたのか?」「今後失敗しないためには何をどのようにすればいいのか?」失敗すると、たいてい上司からこういう質問(詰問?)を受けます。よく会社で「振り返り会」なるものをするのですが、こういう場でもチームに大きな影響を与えたような失敗・トラブルはこういう質問が出てきますね。で、「じゃぁオマエ(失敗した当人)が次..

相手に気持ちよく喋らせる減衰曲線

コンサルタントなどが相手にうまくしゃべらせるためのコツがあるそうです。幾つか調べただけのものも含めてご紹介します。相手にしゃべらせる方法というのは、大きく3つあって、・しゃべりやすいという印象を持たせる・自分ばっかりがしゃべっているという印象を持たせない・ウソ(誤解)や間違いに引っ張られないなのだそうです。しゃべりやすいという印象を持たせるようは、「自分が話している内容が自分にとって不利益になるようなことにな..

スケジュールで決済のためのバッファを設ける

何かの稟議をとうすためには、上司やそのまた上司、さらにそのまた上司・・・に決済してもらうことが必要です。ところが総じてこうした役職が上に行くほど決済のための時間を取ってもらえなくなります。忙しいんです。本当に忙しくて決済印を押す時間もないかどうかは、そんなに偉くないので知りませんが…(^^;;私の専門である IT 関連でも、何かのシステムを導入するとなると何千万円なんて簡単に行ってしまいます。そうすると、重役や社長の決済が必要で、その方々に説明するだけの資..

マインドマップソフトでループ図を作成する方法

システム思考のツールとしてループ図という図解方法があります。「ループ図」とは、ある原因となる事象があって、それが別の事象に影響を及ぼし、それが巡り巡ってもとの事象の原因になるようにな現象を説明したものです。たとえば、お金に困る→ギャンブルに手を出す→儲からない↑↓++みたいな…。ループ図を書くツール考える上で図にして考えるというのは、すごく効果があります。ただ、これをノートに書くと、一度..

仕事で使える心理学4:ポイント抜粋―ストレスに対応する

仕事や日常生活において、だれでも自分は合理的にものごとを判断していると信じています。でも、じつは私たちはそれほど理にかなった生き物ではないようです。たとえば天気の良い日と悪い日でものごとの判断結果が違う。涼しく快適な環境と暑苦しい不快な環境では相手の印象が違う。このように無意識のうちに偶然の要因やまったく関係のない環境要因に影響を受けて判断していることがあるのです。そのことを自覚していないと、思わぬ落とし穴にはまって..